2009年3月9日月曜日

無風 No Wind


大理石の抽象彫刻 無風 No Wind

             大理石 18×18×18

無風とは今の日本の状態のようだ。嵐の前の静けさかな。そのうち激震になると思うのだが。
丸いかたちが愛くるしい大理石の作品である。

さて、この前のサンローランのオークションは総額465億円で個人のコレクションとしては過去最高だったそうだ。個人的にはサンローランのデザインしたものには興味を覚えないが、コレクターとしては慧眼の持ち主だったようである。マティスとかピカソはいうに及ばないが、アングルとかもあったそうでなかなかの趣味である。

中国の十二支の兎とネズミのブロンズ象は落札者の中国人が落札分を払わないと言っているようだが、裏ではフランスと中国側で話し合いがついているのではないかと思われる。そして十二支は12揃ってこそ意味がある。バラバラになっていてもいずれまた一二体揃うのである。そういう風に『出来て』いるのだと思う。

しかし、株のような紙切れでなくて『ほんもの』は価値が揺るがないなと感心。

2009年2月23日月曜日

巴3 Vortex3



       大理石 13・5×13・5×12

抽象彫刻と言葉はブログにしました。これからもよろしくお願いいたします。

久保極は昨年1年でだいたい15ほど作品を作っている。毎年それぐらいのペースで作っていると思う。作品のUPが遅れているのは、ただサイト制作者がさぼっているだけのことである。
作品のアイディアには困ることはあまりないようだ。ひとつの作品を作るとそれを発展させて次の作品に持っていく。それが出来るのも彼が作るのが幾何学の形で無限の組み合わせがあるからだと思う。そして作品を作っていかないと自分のなかで『かたち』が発酵していくようだ。まあこれは想像だが。発酵しすぎて違うものに変身する前に彼の想念はいつも石の抽象彫刻というかたちになっているように思う。

なんらかのかたちで人間は自分を表現していかないと溢れた自己は逆に自分を押しつぶすのではないか。私は病気でさえ人が他の人間に認めてもらうための自己表現の一種ではないかと思っている。そして自己表現という手段を持たない人たちが始めるのが戦争ではないかと、終わることがないガザの攻撃を見ながらふと思う。