2013年11月6日水曜日

罠 Net

久保極の大理石の彫刻
Net 大理石H20cm

罠は大理石の彫刻。一部が抜けているので罠だとしても逃げられる。英題はTrapではなくてNetとした。今の時代の感覚である。

ずっと久保極の彫刻は抽象彫刻としてきたがなんだか違っているような気がしてきた。特に英語でAbstract Stone Sculptureでググるとさらに違うような気がする。

キーワードでヒットするように作ってきたけれど、そのキーワード自体が時代遅れな代物だとしたら? 遠くをぐるぐる回ってきたのかなと愕然とした。

でもModen Art とかContenporaly Artとするのもなんだかなあ。

久保極のように高度な技術を持って自分が到達出来るところぎりぎりまで挑戦する芸術に新しい名前をつけたい。

そして同じような志を抱いた芸術家が後に続いて欲しいと心から思う。

もしもそのような芸術家が増えてきたならば、今世界にあふれている技術のひとかけらも無い売るだけのために作った『ゴミ』のようなアートが一掃されるだろう。

その時、世界が 少しは美しいものになっているのかなと思う。


2013年9月26日木曜日

彫刻の制作過程 星 Star

いつものごとく更新をさぼっていたので久々のアップロードである。今回は大理石の抽象彫刻 星 の制作過程を順番に写真でのせてみた。

こうやってみていくと、半分ぐらいは彫り込んで石を減らしていくことになる。いかにマイナスするかが美しい彫刻を作る決め手のようだ。

中を抜いていかなくて、途中でも充分彫刻として成り立つと思えるのだが自分が作れる限界まで挑戦するのが久保極のやりかたらしい。

     


面取りした大理石。上と文字を入れている。
大理石の彫刻の制作過程 多角形にしていく
多角形にしていく。
彫刻の制作過程 多面体
多角形がいっそう増えて。
彫刻の制作過程 決めた部分ををくりぬく
決めた部分をくりぬいていく。
大理石の彫刻の制作過程 くりぬいていくところ
だいぶくりぬいたところ。
彫刻の制作過程 くりぬけたところ
くりぬけた!
彫刻の制作過程 くりぬいた部分のアップ
くりぬいた部分をアップ。
彫刻の制作過程 シャープに面を落としていく
シャープに面を落としていく。
 磨いて感性 星

2013年5月24日金曜日

ギャラリー 勇斎にて

奈良のギャラリー勇斎にて24名の作家の作品が展示されています。それに久保極も出品しています。26日(日)まで。


ギャラリー勇斎は落ち着いた感じの素敵な画廊です。
隣で奈良の日本酒の利き酒も出来ます。

パーティ―では マダム手作りの岡山バラ寿司がおいしかった!
久保極もベジタリアンとそうでない人用のパスタを作って
そして後で世界で一番臭いスウェーデンの缶詰ーシュールストレミングを開けました。
この缶詰のことは後でBのページに書きます。乞うご期待!


久保極の万成石の抽象彫刻
久保極の万成石の作品

久保極のトラバーチンの抽象彫刻
久保極のトラバーチンの作品

ギャラリー勇斎 オープニングパーティー
オープニングパーティーの風景

ギャラリー勇斎のパーティー料理
マダム手作りの岡山バラ寿司や久保極作のパスタなど

2013年5月23日木曜日

井山宝福寺で久保極の作品が展示されています

 岡山総社の井山宝福寺で久保極の作品が展示されています。
緑のもみじが美しくとても美しいお寺です。他の作家の鉄やテラコッタなどいろいろな素材の作品も見れます。5月26日(日)までです。

井山宝福寺
井山宝福寺の入り口

久保極の万成石の抽象彫刻 三重卓
久保極の作品 三重卓

久保極の万成石の抽象彫刻 三重卓
緑のもみじに作品が映える



2013年5月20日月曜日

星 Star

星 大理石 φ20cm
星は星形を組み合わせたかたちの大理石の抽象彫刻。いつもと同じく、ひとつの大理石から彫りぬいて完成した。

幾何学のかたちは無限の組み合わせがあるので、久保極は作品のアイディアに 困って作品が出来ないということは一度も無い。作家としてこれ以上幸せなことは無いと思う。

さて、この間、フランス在住の友人からきっと気に入るよと進められて一冊の本を読んだ。

たった独りの引き揚げ隊

10歳の少年がひとりで満州から1000キロ歩き通して日本に帰国するというノンフィクション 。コサックの血を引き、ナイフの使い方や馬の乗りかた、食べられる植物や虫除けの方法など数々のサバイバルの方法を身につけ、信じられないぐらいの意志の強さと強烈な自我を持つ彼は、格闘技のサンボで有名なビクトル古賀という人。
この人のことは本を読んではじめて知った。

たったひとりで生きていく彼は実に大陸的。
その姿がとても魅力的だった。

戦争が起きても、何が起きるかわくわくするというビクトルは、18の時単身イタリアへ渡った久保極と共通するところがあるようである。





2013年5月13日月曜日

展覧会のお知らせ ふたつ

風薫る5月、グループ展ですがふたつ展覧会があります。

第1回総社芸術祭参加企画 「赤と黒」
野外美術展
ー井山宝福寺にてー
 2013年5月19日(日)〜 5月26日(日)
会場 井山宝福寺境内(総社市井尻野)

May-Untitled
 2013年5月21日(火)〜5月26日(日)
ギャラリー勇斎
11:00〜18:00 最終日 16:00まで
 奈良市西寺林町22
Tel/Fax 0742-31-1674


お近くへお越しの際は、是非、久保極の彫刻を 見にいらしてください。

2013年4月13日土曜日

彫刻家の仕事場

久保極がイタリアへ18歳の時渡り、彫刻家を志すようになってから40年近く経過した。それからどんな環境にあってもぎりぎりのところでなんとか彫刻を作ることを続けられている。何のバックも経済的な基盤も持たない久保極がそれだけの長い間、彫刻を作り続けていられるのは奇跡である。

この世に人間の人知を越えたモノが存在するとしたら、そいつは久保極にずっと彫刻を作れる環境と石を与えているのだろう。なぜなら、いままでどんな彫刻家も作れなかった『かたち』を久保極は作る出すことができるから。そしてそんな彫刻がある方が『おもしろい』から。きっとそいつはそう思っているに違いない。

風の方向を読む久保極
風の方向を読む久保極
万成山の頂上から久保極の仕事場を見下ろす
万成山の上から久保極の仕事場を見下ろす
万成石
万成石がある

久保極の仕事場 前から
久保極の仕事場 前から
久保極の万成石の抽象彫刻
久保極の万成石の抽象彫刻
作っている途中の抽象彫刻と久保極
作っている途中の抽象彫刻
コーヒーを挽く久保極
仕事場でコーヒーを挽く久保極